私がまだ東京は大田区大森東に住んでいた幼少の頃、三つ違いの弟を連れてよく銭湯に行っておりました。

当時、私のまわりでは然程珍しくはなかったのですが家風呂はありませんでした。
我が家から4、5件先(子供足でも徒歩およそ30歩?)に公園がありまして、毎日毎日、それこそ頭のてっぺんからつま先まで泥まみれ、誇りまみれで遊んでおりました。

そんな姿で帰ってくる僕ら兄弟を家に入れる事無く、

「ぉ風呂行ってきなさぁーい!!」

と送り出した母親の気持ちが今ではよぉーくわかります。

(母は東京神田の生まれ、チャッキチャキの江戸っ子娘で、3人の男兄弟を育ててしまったことも影響したのか・・・還暦を越えた今でも横で聞いていてこっちが恥ずかしくなるくらいバカ丸出しの大声で話す、お上品とはかけ離れた母です。)

その銭湯での話。。

僕らが銭湯に行くと、たまたま生活のサイクルが一致していたのか、よく見かけるオジサンがいました。

そのオジサン、いつもいつも銭湯の洗い場にすわり、鏡に向かって、

時にはブツブツ・・・

時には大声で・・・

ひとり何やらずぅ〜っと文句を言いながら体を洗ってるんです。

はじめの頃、あっけとられた僕らはおじさんをただ固まって眺めていたと思いますが。。。

幾度もそのオジサンを見かけるうちに、

「ぉぃ、あのオヤジまたいるぞ。。。」(ニヤニヤ・・・)

・・・・

・・・・

そのうちに僕ら兄弟はそのオジサンを

文句のオヤジ。。。名づけて ”文句ジジィ”  と呼ぶようになりました。。

弟はあの文句ジジィの事をまだ覚えているのだろうか。。。。

当時の僕らにはどっからどう見てもオジサン、オヤジ、ジジイだったのですが・・・

今、改めて考えてみると・・・もしかすると今の私よりも文句ジジイは若かったかもしれない。。。

それでも得体の知れない変なものを見る目でそのオジサンを見、絶対に目を合わせないように様子をうかがっていたのでした。。

子供心に、頭のおかしい近づいてはいけない人という認識で見ていたのでしょぅ。。

 

なぜ、今、話題が文句ジジイかと言いますと。。。

何を隠そう、近頃の私もふと気がつくと

毎晩TV画面に向かって・・・・

通勤の道すがら黒いアスファルトに向かって・・・

排気ガスを撒き散らしながら走り去る車に向かって・・・

プンプンと香水の匂いを撒き散らしながらすれ違うおばさまの後ろ姿に向かって・・・

ありとあらゆるものに一人ブツブツと・・・・

時には大声で・・・・

文句を言ってるではありませんか(ーー;)

家族に ”文句オヤジ” と言われ始めてしまった私でした。。

あなたは気がつくとひとり文句を言ったりしてませんか??